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フランス留学体験談>第23期奨学生

第25期奨学生の留学体験レポート

 

石橋 春佳様 パリ留学

 

研修地について

憧れのオペラガルニエでバレエ『オネーギン』を鑑賞
憧れのオペラガルニエでバレエ『オネーギン』を鑑賞

憧れのオペラガルニエでバレエ『オネーギン』を鑑賞

フランスラング ヴィクトルユゴー校の外観と教室
フランスラング ヴィクトルユゴー校の外観と教室

フランスラング ヴィクトルユゴー校の外観と教室

ホームステイ先の自室

ホームステイ先の自室

ステイ先でのある日の朝食

ステイ先でのある日の朝食

ステイ先のリビングでマダムとお孫さんと

ステイ先のリビングでマダムとお孫さんと

バカンス先のブルターニュの海沿いで

バカンス先のブルターニュの海沿いで

モンマルトル

モンマルトル

エッフェル塔
凱旋門
何度訪れても圧巻のオペラガルニエ

何度訪れても圧巻のオペラガルニエ

オペラガルニエのテラスから

オペラガルニエのテラスから

 花の都パリ、それは幼少期よりクラシックバレエに親しみ、現在は大学でフランス語学及びフランス語圏文化学を専攻する私にとって憧れの街です。1年前(大学1年次の春休み)に3週間の短期留学として初めてのパリ滞在を経験した私にとって、今回は2度目のパリ滞在となりました。治安については日本と比べると心配される点もありますが、身を守るために適切な情報収集や防犯対策に努め、適度な緊張感を持ち安全を第一に考えた行動を心がけることで、安心して滞在することができました。日仏文化協会の現地スタッフの方の温かいサポートの存在も大変心強かったです。


沢山の豊かな芸術や文化の本場であるパリでの生活では多様な文化や思考を肌で感じることができます。前回の留学時にもそのことを実感し、その後の学習に対するモチベーションも大きく向上しました。そしてこの魅力的な街に再び滞在し、自らの見識や世界をさらに広げることを目指し今回のパリ留学を決めました。また、今回の滞在中にはパリオペラ座の生のバレエ公演を鑑賞するという夢も一つかなえることができ素敵な思い出となりました。


パリでの毎日の生活は、生きたフランス語に触れる機会で溢れています。買い物をする時をはじめ、自然なフランス語の流れの中でコミュニケーションをとる機会が多くあり、これまで学習してきた自分のフランス語を実際に使ってみることは、興味深く、楽しい経験となりました。最初は少し緊張しますが、思い切って積極的にフランス語で相手に意志を伝える努力をしてみると、現地の方々もそれに耳を傾け、親切に気さくに接してくださることが多かったです。

 

 

滞在について

 ステイ先に関しても前回の留学時と同様に、毎日朝食・夕食付きのホームステイの形を選択し、その時と同じご家庭にお世話になりました。12区の静かな住宅街にあるアパルトマンで、周りには学校や教会があり子どもや家族連れの姿も多く、週末の午前中にはマルシェも開かれ、生活感のある心地よく温かい雰囲気の地区でした。


基本的にマダムお一人のご家庭ですが、ご近所に2人の息子さんのご家族が住んでおり、平日の午後から夕食後にかけては小学生のお孫さんが遊びに来ていました。マダムと一緒にお孫さんを小学校までお迎えに行ったり、会話を楽しみながら食事をしたりと、ホームステイならではの経験をし、パリでの温かみのある家庭生活にどっぷりと浸かることができました。また、マダムと共にパリ市内をサイクリングしたり、映画を見に行ったりと、日々のパリ散策も存分に楽しみました。


今回は二度目の滞在となり、より親密なコミュニケーションがとれていたということもあり、幸運なことに、マダムがある週末の金曜日から月曜日にかけての4日間で、パリを離れブルターニュ地方の海沿いの街にある別荘へバカンスに連れて行ってくださりました。海辺の美しい景色を眺めながらお散歩やサイクリング、ドライブなどを楽しみ、フランスらしいバカンス中の生活を味わうことができ、非常に貴重な体験となりました。


ホームステイを通し、フランスの家庭生活を堪能することができ大変満足しています。毎日の生活の中で自分のフランス語を使い、思いを伝えるという経験の積み重ねはかけがえのないものであり、フランス語能力の向上に非常に有効であるということも実感しました。時にはスムーズに思いを言葉にできないこともありましたが、マダムをはじめとするご家族はいつでも優しく耳を傾け、粘り強く私の思いを汲み取ろうとしてくださりました。私の発言を聞き、さらに適切な表現を提案し教えてくださることもあり、生きたフランス語学習をすることができました。そして何よりも、自分のフランス語が通じた喜び及び、フランス語を用いて意思疎通を図ろうと試行錯誤した経験は大きな自信に繋がりました。

 


今回の留学で学んだこと・今後の抱負

私は大学でフランス語圏文化学科に所属しており、語学力の向上はもちろん、幅広い文化や芸術についての理解を深めることに努めています。クラシックバレエをはじめとするフランスで盛んな舞台芸術に関心があり、それらを育む背景となったフランス文化についてより深く学びたいという思いも持ち続けています。文化について深く理解するために、まずはそれらを取り巻く言語を適切に運用できる能力を身につけることを目指し、日々楽しみながら学んでいます。そして将来は、何らかの形で芸術や文化の伝統や味わい深さを発信し、社会において芸術文化が多様にバランス良く浸透し発展していくことにより、人々の心を豊かにすることに貢献できるような人材を目指しております。


今回のパリ留学において、普段の日本での生活の中での文化や思考との違いに驚き、困惑する場面もありましたが、そのようなことも含めて多様な文化に接しそれに柔軟に対応していくことは新鮮で魅力的な経験となりました。


またパリ滞在を通し、異文化を単に外から見て単に理想を思い描いていることと、実際に内側に入って身を持って体験して分かることとでは大きな違いがあるということを実感しました。外に出てみることで、これまで当たり前だと感じていた日本の環境や常識が決して世界で普遍のものではないということも改めて痛感させられ、より広い視点から柔軟に物事を捉える姿勢を心がけようと強く思うきっかけにもなりました。
今後は語学力を一つのツールとして、多様な文化や思考を実際に自分の目で確かめ考察する姿勢を大切にし、それらを今後の人生において具体的に活かしていけるような豊かな能力を身につけたいです。